次に訪れたのは、ここ。クエラップという遺跡でした。
下の写真の奥、雲に隠れたテーブル状になっている山の頂上にある遺跡です。
ここにたどり着くのが難儀でした。
チャチャポヤス周辺は起伏の激しい、山と谷がつまった地域で、
周辺の見どころに移動するにも、崖のような場所や川のすぐそばのクネクネした道を通って
いかなければなりません。
そして雨季はとくに崖くずれも多く、舗装されていない道が沼地のようになったり冠水していたりします。
チャチャポヤスの見所はどこもこんなトラブルがつきまとうそう。
よく言えば、とっても秘境な地ということ。
そして、その中でもダントツにアクセスが悪いのがクエラップでした。
私たちが向かった日も、土砂崩れで道が寸断。
ツアーは中止かなーっと思ったころにショベルカーが到着して、
2時間ほど立ち往生のすえ、ようやく再出発できました。
偶然、日本の方がいっしょに参加していたので、お話しながらあっという間に時間が経ちました。
ご主人を日本において、世界一周されている新妻さんで、面白いお話ができて楽しかった。
そういえば昨日も、カラヒーヤの帰り道に
乗用車が2台すれ違うのがやっとな道路で、じゃがいもを沢山積んだ大きなトラックがはまっていて
1時間ほどバスが通れず待たされたっけ。
もういい加減、この状況になれてきて
いつでもバスが進まなくなってもいいように、おやつやパンを持ち歩くようになりました。
クエラップにたどり着いた頃には雨模様でした。
そのおかげか雲が出て、いっそう雰囲気が出てきました。
外からみると巨大な要塞。
いっぽ遺跡の中に入ると、とても広く、たくさん住居や建物が残ります。
かつて4000人の人々が生活していた場所。
今は、コケや植物がたくさん寄生しているうっそうとした木々が大きく育っています。
雲の上に取り残された都市。
調査も開発もまだ途中な様子も、よりそんなふうに感じてしまう。
ここはたしかに広い。丸い円形状の建物がいくつものこっていました。
こういう模様を建物に刻むのがはやっていたみたい。
もちろんここにもシャーマニックな儀式のとり行われた建物もありました。
ひっそりと残る、雲の上の人々が生活した足跡をほんの少しのぞかせてもらった、
そんな気分でした。
どうかこのまま穏やかにこの場の空気が流れていってくれますように。
もうひとつ、チャチャポヤスでは挑戦した場所があります。
町から1時間ほどはなれた小さな村の奥に、数年前発見された大きな滝があり、
それは世界第3位の落差を誇るらしい。ここに行こう。
第3位ってのが絶妙。
第1位の同じ南米ベネズエラのエンジェルフォールは行けないとあきらめたので、
こっちで滝を堪能することにしました。
ここへはツアーで行かず、乗り合いバスと徒歩を駆使で向かいました。
最寄の村のふもとまでバスで行き、そこから5kmほど道を登り、6kmほど滝つぼまでトレッキング。
なかなかこれも骨がおれました。
ふたりそろって、へろへろ。
それでも道中ずっと豊かな自然に励まされたのでなんとかたどり着けました。
道端には馬やロバ、牛、鶏、・・・。
通りがかった村の人に「おはようございます」とあいさつすると、
もれなく、「おはよう、セニョリータ(お嬢さん)!どこいくんだい?滝?いいね、楽しんで~!」
と返事が返ってくるのにも癒されました。
静かな山道を歩いていると、遠くの山手で崖の崩れる音がたびたび聞こえてきました。
こうやって毎日どこかの崖や道が崩れて、誰かがスコップやシャベルを操ってるのでしょう。
たどり着いたゴクタの滝は、大きくてとても力強かった。
これは2段あるうちの下の段だけ。
滝の近くまで行くと、全様は見渡せませんでした。そのくらい大きい。
滝つぼでは雨のような水しぶきが降り、強い風のような滝風が吹いています。
がんばった甲斐がありました。
滝もトレッキングもすばらしかった。
はじめにかいたクエラップですが、第2のマチュピチュとも言われていて、
現在大きなロープウェイの建設が進んでいるとガイドさんが言ってました。
そうすれば観光客もたくさん来られて、もっと有名な観光地になって、
チャチャポヤスも賑やかに華やかになっていくのでしょう。
ここののどかさ、秘境さも魅力のひとつだと思います。
変わって欲しくないなーという思いもありますが、これが進んでいくってことなのでしょうね。
どうかよい方へ向かっていきますように。
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