またまた峠を登り、アンデス山脈のふところにやってきました。
寒くて標高の高い町と暑くて標高の低い都市を行ったりきたりで、
私たちの乗ってるバスがどこかの国をあっちやこっちにワープしてるように感じます。
やってきたのはカハマルカという町。
インカの最後の皇帝がスペイン軍に捕らえられ殺されてしまったという、
南米の歴史の大きな舞台になった地です。
皇帝が愛してやまなかった温泉や幽閉された部屋なんかも残っています。
このラインまで黄金を集めるから命は助けてほしいとスペイン軍と約束を交わし、
約束どおり部屋いっぱいに金を集めたのにもかかわらずアパルタ王は処刑されました。
それも温泉に入りにこの地に来ていた時だったから、なおお気の毒です。
今のなお地元の人に愛されているインカの湯は、熱くていいお湯でした。
もちろんインカ以前の遺跡もいくつも残っています。
ペルーはどこに行っても古い遺跡があふれていて、
さらにちゃんと訪ねていけるようにしてあって、
古代に栄えた地や大切にした場所が忘れ去られずに
今も誰かが訪れているなんてすばらしい!と思ってしまいます。
クンベ・マヨという石の森へ行って来ました。
確かに森。にょきにょき火山石がそそり立っている場所でした。
石の周りには草原が続いていて、じゃがいもの原種の花もさいていました。
ここは紀元前から神聖な場所とされていたらしく、
水路や壁画が残っていたり、
シャーマニックな儀式の場も残っていたりします。
私たちがたまげるくらい、石たちに圧倒されるぐらいだから、
古代のシャーマン達も、ここは聖なる場所だと大事にしたのでしょうね。
もうひとつ、訪れたのはオトゥスコとよばれるかつての墓地。
このオトゥスコのように、古代の北ペルーでは墓を崖や石壁に立てたそう。
かつてはこの一つ一つの穴に亡骸が納められていたのですが、
今では子どものいい遊び場でした。
ここへは町の中心からコレクティーボとよばれる乗り合いバンに乗って向ったのですが、
大満員で、ハイエースに30人も入ってとんでもないことでした。
足の置き場も手でつかむ場所もなくて必死だったのに、
窓の外は牧草地と牛の群れが続いていて、とてものどかで、
車内と外界のギャップに笑うほかありませんでした。
カハマルカは酪農の町だそうで、中心を少しはなれるだけで
しっかり肉のついておいしい乳をだしそうな牛たちがのんびり草をほおばる光景が続きます。
周りの家々もおっとりしていていい雰囲気でした。
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