2013年5月9日木曜日

さんくり


サンクリにつくと熱はすっかりさがってました。

なんだったんでしょう。

それ以降もなにかの感染症にかかったようすもなく、ほんとパレンケで突然の発熱でした。






さて、サンクリはメキシコ南部の先住民のおおい地域の小さな町でした。

ついてみると噂どおり、かわいい民芸品があちらこちらにたくさん!

そしてこれまた、いい感じにしゃれた品やレストランもあるときた。

グアテマラのアンティグアに続き、お買い物ざんまいな予感。













こうやって地元の人がごった返したメルカド(市場)を歩くのも、もう最後かもしれないと思うと、

いつもは鼻をつまみたい衝動にかられるはずが、

どんなに汚い通りも、すごくグロテスクな肉のかたまりも、

いとおしく思えてしまうから不思議。







サンクリから少しはなれた村に、独特な教会があるときいていってみました。

そこは十字架やキリストを奉ってはいますが、一般的なカトリックの教会とは違い、

教会の中はすすで黒ずみ、床には松の葉がしきつめられ、

たくさんの灯されたロウソクとコーラが供えられます。

人々は床に座り民族の言葉で熱心に祈りをささげていました。




ここは植民地となりカトリックを強いられた先住民が、じぶんたちの宗教となんとか融合させ

このようなかたちになったのだそう。





ほの暗い教会の中、ゆらゆらゆれるロウの明かりと呪文のような唄のようなその祈りの声に

はじめは少し怖かったのですが、しだいに落ち着き、

さいごには温かみと安らぎまで感じました。







これまでの中南米でもそうでしたが、先住民の多い地域はほかに比べ貧しいことがほとんどでした。

植民地時代から差別や貧富の差が生まれ、それが今も続いている。

その地に生まれずっと生活してきた先住民たちが、

どんな気もちで植民地の時代を生きぬき、今も共存しているのか。

私なんぞにははかり知れない苦悩があるのでしょう。





この町をはなれる直前、ふたりで思いたって散発しました。

髪も気分も少しすっきりしました。


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