セマナ・サンタ、ご存知ですか?
セマナ・サンタ、聖週間。イースターと聞けばわかる方もいるのでは。
イエスキリストの受難、死、そして復活を祝う7日間のことで、
キリスト教の世界でもっとも重要な伝統行事だそう。
南米のほとんどはスペイン人によって広められたカトリック教が根付いている地域が多く、
信者の数も世界のカトリック教徒の半分が南米にいるほど。ここキトももちろん信者が多くいます。
新しいローマ法王も初の南米出身とこちらでは盛り上がっていました。
夜行バスで木曜日の早朝キトに。
着いてみると、町中活気があり、
というか賑やかい。
夜のキトの旧市街地はひとっこひとりおらず、いつ強盗にあうか分からない危険地帯。
のはずなのに、ホステル向かいの大きな教会に大勢のひとが集まり、
渋滞ができるほど車も行き来。
あれ??と思っていると、宿の人が教えてくれました。
「セマナサンタ。明日はとっても重要な日だよ。」
キトのセマナサンタは少し変わっていてすばらしいとは知ってはいました。
でも、まさか私たちが4月までにエクアドルにいるとは思っていなかったし、
今年のセマナサンタが少し早い時期だとは知らなかったので、驚き。
私たちがキトに着いた日はちょうど、聖木曜日といって、
キリストが十字架に貼り付けになる前に、弟子達と最後の晩餐をした日。
信者は日没後にミサに集まるのだそう。
どうりでみんな聖水を持ち歩き、家族で教会に集まっているのですね。
翌日、聖金曜日。キリストが十字架にくくり付けられ、亡くなる日。
信者は紫のとんがり棒をかぶった衣装で行進します。
キリストの苦悩を表現し、十字架を背負いながら。
行進といっても、これは華やかなパレードとは違います。
キリストの受難を慎む厳かな儀式。
ぶらぶら通りを歩いていると、やたらと食堂のおばちゃんが「ファネスカ!ファネスカ!」
と言っているので、注文してみると、
魚の出汁で煮込んだ、豆やバナナや卵と魚のフライが入った濃厚なスープでした。
後から知ったのですが、これはFanesca(ファネスカ)という復活祭の伝統的なスープなのだそう。
信者は肉を食してはいけないので、魚なんですね。
置いてあった十字架を担ごうと六平太くん。30cmも持ち上げられなくて、
キト市民に大ウケしてました。
とっても重いんです、この十字架。
日本にはこんなに大勢の人が熱心に参加する宗教儀式はないですよね。
厳かでうつくしい儀式に感動。
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