あれやこれや、思い出のたっくさんつまったクスコを後にし、
向かったのは、ペルー首都のリマでした。
アンデス山脈のふところに位置するクスコから、アンデスの山々を越えて西に下り、
海岸沿いをパンアメリカン・ハイウェイにのってリマに着きます。
ガイドブックでも、チケットオフィスでも22時間で着くといっていましたが、25時間かかりました。
いつもの南米時間です。
途中、砂漠の町イカや有名なナスカの地などみどころがあったのですが、
ペルーは見どころがたくさんあり過ぎて回りきれそうにないね~と、
残念ながら今回はパス。
出発直前、「ナスカの地上絵みてきてね!」と言ってくれた小学生のあおいちゃん、
ごめんなさい!
その後出会ったペルーの方が何人も、「イカ!ナスカ!すごいよ!行かなかったの!?」
と言っていたので、少し後悔です。
久しぶりに標高154mという空気の濃い場所です。ボリビアのサンタクルスぶりだから約1ヶ月ぶり。
山岳地帯のきびしい寒さと空気の薄さにも、ずいぶん慣れてたとはいえ、
朝起きると口はカラカラに乾燥するし(鼻呼吸じゃ酸素不足で自然と口呼吸で眠ってるから)
夏なのに日中でも天気が悪いとダウンジャケットを着る日々で、
たまにシャワーの湯が出ない(現地人にとってはお湯だと言い張るがほとんど水)宿に
あたるとかなり辛かったので、
とても暑くても毎日晴天が続くリマの気候が天国のように感じてしまいました。
旧市街に新市街に、毎日うろうろ街歩きをしては、いろんなもの食べてました。
リマは小奇麗な屋台がならび、安い食堂やおいしい海鮮を出すレストラン、中華街なんかもあり、
食には困りません!
博物館もいくつか巡ったのですが、リマでは日本語の説明書きや日本語のツアーが
あったりする博物館があって、理解が深まってとってもよかったです。
スペイン語や英語じゃ理解できなかった謎がいくつか解けてすっきりしました。
もちろん内容もよかったですよ~
天野博物館の1000年前の織物なんて残っているだけでも信じがたい事実なのに、
デザインや織り方がとても豊富で、現代でも通用するというか現代レベル以上なのに驚いたし、
ラファエル・ラルコ・エレラ博物館の別棟・エロティックコレクションにある性を形どった土器は興味深くて、
南米発祥であった梅毒のモチーフのものがあり、南米原産のじゃがいもやとうがらしと一緒に
スペイン人の手で世界に広められちゃったんだなーと思いにふけってみたり。
このふたつの博物館おすすめです。
リマに来てやりたかったことのひとつ、荷物を日本へ送ること。
両手に荷物を抱え、郵便局に向かい、大きなダンボールに詰めてみると、
なんと13.9kg。
買ったものだけじゃなく、チケットやパンフレットなどの紙モノも
(私たち捨てられない夫婦ですので・・・)
けっこうあったり、詰めてみたらいい重さでした。
明日からこの分だけ荷が軽くなると思うと嬉しいです。
あとは無事日本へ着いてくれることを祈るばかりです。
快適で、綺麗で、なんでも手に入る、大都会リマ。
高層マンションが並ぶ綺麗な海辺の並木道を歩いていたとき、ふと気が付きました。
わくわくしたり、グッときたり、これ好きだな~っ
て思える瞬間が、ここリマでは少ないということ。
小奇麗な家具や整った観葉植物が並べられたベランダより、
ごちゃごちゃした鉢植えが並んで洗濯物がいっぱい干してある軒先のほうがいいなって感じるし、
計算されて花々がきれいに整列している公園の花壇より、
どっかの遺跡のはしっこで、いろんな種類の小さな雑草がみごとに乱れて咲いていたことのほうが
うつくしいなって思えたし、
大都会の車がビュンビュン通る大きな道路を快適な車で移動するより、
舗装されてないデコボコの道をオンボロバスに乗ってロバやら牛やらを追い越してるときの方が
ずっとわくわくしたということ。
たぶん私は、すべてが整っていないほうが、楽しいし面白いと感じるし、
人間味があったり、生活感があるほうが、生きているって強く感じられるタイプなのでしょう。
こういう自分の好きな方向を見失わないように日々を重ねていけたらいいなと
外国の大都会を歩いてふと思うのでした。
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